【ボランティア論】

 

Ⅰ.ボランティアの定義

①ボランティアの語源は「有志」という意味である。

②仕事や家庭などの通常の人間関係とは別に、地域や団体に対して自発的、自主的に行う貢献活動をいう。ボランティアは原則として、無償で行い、対等な立場で、特定の相手のために自らのテーマで可能な範囲で行う創造的な活動である。

※その貢献に対して、一部の対価が支払われた場合も含めて、ボランティアと考えてよい。

◆有償ボランティア

発生する費用や貢献活動の対価として金銭授受が生じるケースもあり、これを有償ボランティアという。ほとんどのボランティア活動は、経費も自己負担の場合が多いが、経費の一部が支給される場合もある。経費を受け取ることは、常識的な範囲であれば、ボランティア活動の原則である非営利性に反することではない。

◆有志

ある物事に対して関心や興味を持ち、自発的にそれにかかわろうとする意志のある人たちや、その活動のこと。ボランティアの語源となっている。

Ⅱ.ボランティアの特性

①自発性:自ら進んでおこなうことであり、「有志」を意味する。

②非営利性:ボランティアは原則として無償である。

③自由で多彩な活動:テーマを自由に選び、多彩な活動内容が設定できる。

④対等な関係:行う側と受ける側は、経済的にも精神的にも対等である。

◆自発性

周りからの影響や強制を受けることなく、自ら進んで、主体的に行動すること。この自発性は、ボランティアの特性の一つである。

◆非営利性

ボランティア活動における非営利吐とは利益の獲得及び分配を目的としないことである。

Ⅲ.社会におけるボランティア

 ①社会への参加:社会へ参加したいという人が増えてきており、その欲求と、社会的なニーズの両方が生じている。

 ②ボランティアと行政:国や自治体の行政は、「法の下の平等の精神」から、常に「公平性」が問われてきており、全ての人に法的に平等な対応が求められる。一方ボランティアは、特性の①③の見地から、必ずしも平等である必要はなく、ボランティアが自発的に行える範囲でよい。公平性にとらわれない分、臨機応変な対応も可能となる。したがって、行政とボランティアは互いに補完的な役割を担うことになる。

◆公平性(=平等性)

国や自治体の行政サービスは「法の下の平等の精神」から常に「公平性」を求められている。一方、ボランティア活動は必ずしも平等である必要はなく、個人の意志で自発的に可能な範囲で行う活動である。

Ⅳ.ボランティアは自己実現の場

・共に成長するボランティア

 初めてのことは、だれしもうまくいくとは限らないし、またはじめから難しい課題に取り組む必要もない。できることから、自分の能力やおかれている立場にあわせて実践し、ボランティアとしても成長していけばよい。また、受け手の方が、ボランティアの成長を見守ってくれるということもある。

Ⅴ.ボランティア意識の変遷

①「施す」から「共に生きる」へ

経済的に裕福な人が貧しい人に「施す」という考え方には、施す側と受ける側の間に、上下関係が意識されることがあったが、ボランティア意識が社会に浸透していく中で、共に支えあう対等の意識がうまれてきた。

 

◆共生

ボランティアの観点から見た共生とは、ボランティア活動をする側とされる側において上下関係を意識せず、ともに支え合い、成長し合うという対等な関係性という意味である。

②行政指導から自発的活動へ

「社会福祉協議会」などのように、行政指導で組織されたボランティア組織が従来のわが国のボランティア活動の中心をなしていたが、価値観が多様化し、またインターネットなどのコミュニケーション手段が発達する中で、自発的なボランティア活動がさかんになってきた。また、このような中、NPO(非営利団体)が法制化されるなど、ボランティア活動の基盤となる組織も充実してきている。

◆社会福祉協議会

社会福祉法に基づいて全国、都道府県、市区町村に設置されている社会福祉法人。各地域の拠点にはボランティアセンターを設置し、ボランティアを希望する人の登録や情報提供、ボランティア活動やNPO、NGO活動への支援を行っている。

◆NPO(=非営利組織)

営利を目的とせず、社会貢献を目的として活動する民間団体のことをいう。一般的には、法人格を有した非営利団体であるNPO法人や、法人格の無い

市民活動団体、ボランティアグループなどを含めてNPOと呼ばれている。Non-Profit Organizationの略。

◆NGO(=非政府組織)

営利を目的とせず、社会貢献を目的として活動する非政府団体のことをいう。日本では、特に国際的に活動する団体に対して使われることが多い。 Non-Governmental Organizationの略。

◆公益法人

民法34条に基づいて設立される、祭祀、宗教、慈善、学術、技芸、その他の公益を目的とし、かつ営利を目的としない法人で、財団法人と社団法人に分けられる。設立には公益性、非営利性、法人の事業を所轄する監督官庁の許可を取得するなどの条件を満たすことが必要である。

Ⅵ.ボランティアの実践

①募集されているボランティア活動に参加する。

ボランティア団体がよびかけ募集しているボランティア活動に参加する。

②自ら発信して、受け手を探す。

自ら、地域のミニコミ誌やホームページに掲載したり、仲間と集まってグループを組織したりして、受け手に呼び掛ける。

③経費負担はどうするか。

ほとんどの場合、小規模なボランティアであれば、経費も自己負担の事が多い。しかしながら、受け手によって、または、団体が組織している場合であれば団体から何らかの経費の支給がある場合がある。経費を受け取ることは、常識的な範囲であれば、非営利性に反することではない。

 

Ⅶ.ボランティア団体

日本でも、NPO(非営利団体)に関する法律が施行されるなど、行政以外の団体がボランティアを組織的に行うケースが多くなってきた。ボランティア団体は、同好会的な組織から、NPO、公益法人(社団法人、財団法人など)など、さまざまな団体が活動したり、また活動を支援したりしている。

 

 

【参考文献】

アロマテラピー用語辞典(社)日本アロマ環境協会

資格マニュアル (社)日本アロマ環境協会